普段の食事が、ダイエットを成功させるためには一番大事ですよね?
食の欧米化や外食産業の発達により、日本人の食生活はここ数十年で大きく変化しています。
経済成長に伴い主食となる米類の消費が低下する一方で、副食である動物性食品やその他の加工食品を多く摂るようになりました。
現在では、日本人の主なタンパク源は肉類や乳製品といった動物性たんぱく質で、続いて魚介類、米類となっています。
その結果、栄養素の欠乏症は減少したものの、栄養素の摂取過剰や偏りによる肥満、脂質異常症、高血圧症といった生活習慣病が増えたと言われています。
こうした食生活の変化が私たちの健康に大きな影響を与えていることは言うまでもありませんが、厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準」によると、脂肪については単にエネルギー比率だけではなく質も考慮する必要があるとされています。
また、減らすべき栄養素として肉や乳製品などの動物性脂肪や、ココナッツ油やヤシ油など熱帯植物の油脂に多く含まれている「飽和脂肪酸」、大豆油やコーン油などに多く含まれている「n-6系脂肪酸」が取り上げられています。
「飽和脂肪酸」は重要なエネルギー源ですが、摂取量が多すぎても少なすぎても生活習慣病のリスクが高まります。
日本人が摂取する「n-6系脂肪酸」のほとんどはリノール酸という必須脂肪酸のため欠かせない栄養素ですが、摂りすぎはアレルギーなどの炎症の要因となるため適度な摂取を心がけましょう。
健康維持や美容のためには、様々な働きをするこれらの脂肪酸のバランスも考慮しなければなりません。
まずは、脂質の摂取量全体が適量になるよう配慮した上で、肉や乳製品からの動物性脂肪ばかりに偏らないよう食事内容を見直すことが大切です。
油っこい食べ物や加工食品など、高カロリーでバランスの悪い食生活を送っていると消化酵素が大量に消費されます。
逆に、発酵食品や生野菜など、酵素をたっぷり含んだバランスの良い食生活を心がけると消化酵素の浪費が防げます。
普段の食事は腹八分目を意識して消化酵素のムダ使いをしないように心がけましょう~~!!!
体内酵素をムダ使いするダメ食品を、考えてみましょう!!
<食品添加物>
コンビニやファストフードが増えた現代では、日本人の食品添加物摂取量は年間で数キロ単位にもなると言われています。
食品添加物は酵素のスムーズな働きを妨げる他、消化酵素の浪費にもつながります。
コンビニやスーパーで食品を購入する際は、ラベルをよく確認してできるだけ食品添加物の少ないものを選ぶようにしましょう。
<過酸化脂質・トランス脂肪酸>
過酸化脂質とは酸化した油のことで、調理して時間のたった揚げ物や、使い古しの油でつくられた食品などに多くに含まれています。
スナック菓子やインスタント食品など、一見日持ちの良さそうな食品でも時間が経過すると油が酸化します。
また、マーガリンや焼き菓子などに使われているショートニングにはトランス脂肪酸が多く含まれているため、過剰摂取にならないよう注意してください。
<肉・魚などの動物性タンパク質>
肉や魚などの動物性タンパク質は植物性タンパク質に比べると脂質を多く含んでいるため、摂りすぎると消化不良の原因になりやすく酵素を多く消費します。
ただし、動物性タンパク質には必須アミノ酸など体に必要な栄養素も含まれています。
普段は大豆などの植物性タンパク質を中心に、食事全体のバランスや活動量にあわせてプラスしてください。
<白米・うどんなどの高GI食品>
白米・うどん・白いパンなどの精製された食品は、吸収速度が速く血糖値を急激に上昇・下降させる「高GI食品」です。
GI値が低い食べ物ほどゆっくりと吸収されるため腹持ちがよく、ダイエットにもぴったりの食材ということになります。
炭水化物は重要なエネルギー源なので、代わりにGI値が低い玄米や雑穀、ライ麦パンや蕎麦などの茶色い食べ物を選ぶようにしましょう。
<生の植物の種>
スイカ・ブドウ・みかん・リンゴ・レモンなど生の植物の種には「ABA(アブシジン酸)」という酵素阻害物質が含まれています。
酵素阻害物質には種が発芽するまで変質しないよう守る役割があるため、生のまま摂ると酵素の働きを抑制してしまいます。
大豆・小豆・玄米なども植物の種なので、調理する際は12時間~20時間の浸水が必要です。
※イチゴ・キュウリ・キウイフルーツ・なす・トマトなど取り除けない小さな種は食べても問題ありません。
<牛乳・アルコール・カフェイン>
日本人の成人は約85~95%の人が「乳糖(ラクトース)」を分解する酵素が不足していると言われています。
牛乳を飲むとおなかが張ったりゴロゴロする人は、乳糖を分解する酵素の働きが弱い可能性があるため控えるようにしましょう。
また、アルコーやカフェインも遺伝子によって代謝スピードが異なるため、摂りすぎると酵素の浪費につながります。
この章では、体内酵素のムダ使いになりやすい食品をあげていますが、記載している食品は絶対に食べてはいけないものではなく、摂りすぎると体の負担となることが多いため控えたいものです。
神経質になりすぎて食事自体がストレスとならないよう、過剰摂取に注意するという意識で食生活の見直しに役立ててください。
<高GI食品とは>
GIとは食後の血糖値の上昇をあらわす指標で、「グライセミック・インデックス(Glycemic Index)」の略です。
一般的には、GIが70以上の食品を「高GI食品」、56~69の間の食品を「中GI食品」、55以下の食品を「低GI食品」と呼びます。
食事をすると摂取したものは体内で糖になり血糖値が上昇します。
通常は、血糖値が上がると膵臓で「インスリン」というホルモンが分泌され、血糖値を下げようとしますが、高GI食品を一度にたくさん摂るとインスリンの働きが追いつかなくなり、血糖値が下がらない状態になります。
常に血糖値が高い状態が続いてしまうと、満腹と空腹のシグナルが正常に働かなくなり、過食や肥満にもつながります。
GI値が高い食品として知られているのは、白米・うどん・白いパンなどの白い食品です。
逆にGI値が低い食品には、玄米・雑穀・そば・雑穀パンなどがあります。
炭水化物(糖質)は私たちの重要なエネルギー源となりますが、高GI食品ばかりに偏らないよう注意しましょう~~!!!